name
category: 夢への一歩
March 26, 2008

なぜ、Pingoo!を産んだか。

今日はちょっと初心を忘れないためにブログを書きます。


ここのところ、落ち着いて事業を振り返ることなく、目先の課題にばかり意識を奪われて毎日を過ごしているのかもしれない。


自分で気づくのはなかなか難しいので、初心を思い出しながら、本当に自分が成したいことは何なのか、Pingoo!を利用してくれている皆様に、なぜPingoo!が生まれ、ぶらんこという会社が何を目的にしているのかを少しでも知ってもらいたいという思いから、今日はブログを書くことにします。

以下は今日、私が1社と5人の株主に送った手紙です。
掲載してよいものかどうか迷いましたが、これは私が心から願う気持ちを素直に言葉にした手紙であるため、株主に限らず、Pingoo!を利用していただいている皆様や、弊社スタッフ、また、この思いに賛同してくれる方へのメッセージとして受け止めてもらいたいと思い、このブログに掲載することにしました。


そして同時に、私と、ぶらんこという会社が初心を忘れず、道をはずさないための公約でもあります。
熱意だけで事業を継続することができないことは承知していますが、会社は何のためにあるのかという問いに対して、もっと強く自分の信じる道を心に刻み、ぶらんこという会社を世の中に残したいと思います。

=======ここから、本日送った手紙です========
■株主の皆様へ


当社の事業内容についてより深いご理解をいただきたく、改めて会社設立の背景と現在に至るいきさつ、目的をご案内させていただきます。

私がこの会社を設立し、この事業を選んだ背景には一つの疑問がありました。


その当時、宇都宮の商店街に所属し、地域の活性化のために何が必要かを常に考えていた私は、それらに関わる関係団体や面子重視の保守的な考え方に嫌気がさし、一方で何を言っても目的に近づくことのできない自分の非力さを痛感していました。
そのような中で、自分ひとりでも世の中に貢献したいという思いが強くなり、インターネットという手段と事業を通して「商店街への集客」に焦点を合わせて研究開発を進めたのが今の事業が生まれたきっかけです。


 そして、その研究の結果、出た結論が、「リアルタイムに情報を受信する装置」でした。


1.商店街の人たちは発信したいことは沢山あっても発信する手段を持っていなかった。
2.地域の人たちは商店街の生の情報を得られる環境がなかった。


その当時、ブログはまだ普及していませんでしたが、海外で話題になっていましたので、その機能面から、いずれ日本でも必要とされ、浸透してくるだろうと思いました。
その点で、1は市場環境でも解決できると予測していましたが、問題は、そのあとの発信する場がないことにあり、そこにニーズが発生すると予測しました。


実は、この予測ができたのも、商店街の人たちにブログを提供し、利用してもらった時の体験に基づきます。
5店ほどのオーナーに提供したのですが、しばらくするとブログを更新する店と更新しない店に分かれ、次第に利用者数は減っていきました。
更新しない店に話を聞くと、ズバリ、「更新してもお客さん来ないから」という返答が返ってきました。
そこで初めて、発信することよりも発信する場が先に必要だと確信するようになったのです。


そして、これらは宇都宮の商店街に限らず、あらゆる場で求められ、また、適切にその環境を供給できれば、思いを持った人たちに活用され、思いを実現するツールとなり、価値を創出する手助けができるサービスになると確信ました。
そして、この環境を作り、育て、整備していくことが当社の使命であり、社会への貢献ととらえるようになりました。


今では、求められるならば世界中に提供していきたいと考えています。
世界には理不尽なことがたくさんあります。
環境汚染や戦争、飢えや将来の芽を潰す行為、様々な謎で溢れかえっています。
また、それらを正そうとする人々も数多くいます。
そのような人々が正しいかどうかは分かりませんが、気持ちが通じれば分かり合えることを信じ、地球規模で舵をとってもらいたいと願っています。


私たちのできることはごく僅かですが、その一助を担える会社は必要です。
そのような会社として存続し、価値を提供し続けることが会社の目的です。


現在は「Pingoo!」というサービスが表面化されていますので、当社はブログの記事を配信する会社としてしか認知されていませんが、実は、あくまでこれは発信する場を創出するための手段であり、布石でしかありません。


「これをどうやって育て、目的に近づいていくか。」


これを考え、実行していくのが私の役割です。しかしながら、全てのことにおいて未経験であり、情報不足の私ひとりでは、時間と経営資源を浪費してしまうばかりです。
これからは、もっと多くの方の協力を得ながら目的達成のため前進していきたいと考えています。
その上で、皆様からのご指導は欠かせません。ぜひ、これからも一緒にそのような会社作りをしていきたく、よろしくお願いいたします。


思いをつなげるコミュニケーションインフラを整備していくことで、前述した役割を担いたいと思います。
それが会社の目的であり、使命だと考えています。
これは、インターネットに限ったものではありません。この理念のもと社会に貢献し続ける会社を残したいと思います。

現在のぶらんこは、すばらしい株主の方々に恵まれています。
この事業を通し、皆様の思いや意思が反映できたら社会にとっても、当社はより素晴らしいものになると思います。


今後とも、ご指導ご協力のほど、よろしくお願いいたします。


======================

以上です。


あまり上手な文章ではありませんが、このような手紙を送ったのは、私の心の変化にあります。
なぜ、この会社を作ったのか、なぜPingoo!というサービスを作ったのか、なぜ起業したのか...
問いただせば問いただすほど、上述した手紙のような思いが返ってきます。
一方で、それを実現させようとすればするほど、自分の非力さが虚しさや不安へと変わっていきます。


自分の描いた会社の目的を果たすために、自分自身を支えたいという思いがあったのかもしれません。
また、理解者の協力が必要と感じたからかもしれません。


いずれにしても自分一人では何もできないこと、株主やスタッフに恵まれていたこと、Pingoo!の会員さんに支えられていたこと、より多くの協力者が必要なこと...


本心から感じる本当のゴールを垣間見たとき、あらゆる固定概念が崩れていきました。
この本当のゴールを今はちらちらとしか心を占領してくれませんが、もっと信念を強く持ち、目標に向かって真っすぐに行きたいと思います。


何が自分をそうさせているのかを考えるときがありますが、それはまだよく分かりません。
ただ、正義ある世の中になって欲しいと願う気持ちと創ることへの欲求が今の自分を作っているように思います。


意志ある仲間と良い世の中を創っていけたら幸せです。
皆様にとっても素晴らしい人生でありますように。



comment