name
category: 夢への一歩
June 9, 2007

新発見!ブログくちコミロジック

来週講演する日本ウェブデザイナーズ協会での講演資料を作らなければと、せっせと紙に絵を描き頭の中を整理しながらPingサーバーで行うくちコミロジックをまとめていたら、思わぬ発見をしてしまった。


なるほど!だからくちコミが拡がらないのか!といったものだ。
思ってみれば簡単で、くちコミは口で拡がるものであって、ブログで拡がるものではないのだ。
正確に言えば、口で言ったものがブログに書いてあれば、それはブログではなく「口」になる。


ドキッとした人も多いのではないかと思う。
システムやサービス先行でくちコミ発生方法を考えるマーケターや企業の宣伝担当者はどの手段を使えば効率よくくちコミが発生するかを考える。


ドキッとした人は恐らくブログを「口」に変えることの難しさを知っている人だ。
あるいは、そのような考え方自体がナンセンスだと感じながらも有効な手法を探している人かもしれない。


私自身もインセンティブを与えずにブロガーに記事を書いてもらえる仕組みができれば、きっと本音の情報でくちコミが拡げられるだろうという発想で考えていたからだ。


もちろん、沢山の有効な手段は存在し、成功例もあるようだ。
しかし、ブログを使ってくちコミが拡がったという例はあまり聞かず、むしろ悪評が拡がった例の方が目立っているような気がする。

弊社で運営しているPingoo!というサービスは仕掛けもしたが、確かに今ではくちコミで拡がっている。
しかもブログに書かれていることが多い。


書かれている内容は、「Pingoo!サポートの対応が親切だ」とか、「サーバーが重い、もっとしっかりしてくれ。」とか、「もっと早く知ってれば良かった」とか、嬉しい話も心苦しく感じる話も様々だ。


こういった記事をみてブログでくちコミが拡がったと思っていたのだが、実は最近、それだけではないのではないかと思うようになった。


先日出展したPingoo!の展示会ブースに来たお客様が隣にいた全く別のお客様に「えー!Pingoo!使ってないの?もったいない。」と言ったそうだ。
私は直接立ち会っていなかったので詳細は分からないが、恐らくそれを聞いたお客様は帰ってPingoo!登録しようと思ったのではないだろうか。
そして使った感想を誰かに伝える可能性も発生する。
その中でブログに書く可能性も発生する。


そしてそれが、口なのか、ブログなのか、何かしらの形で媒介された時に初めて口コミとしての輪をつくる。
これは、今に始まったことではなく、原始人の時代から、文明を繰り返し、電話、テレビ、インターネットなど情報伝達力が高まったことの一つの事象に過ぎない。


その中でブログというものが新しい媒介手段として注目されているのだが、今現在ではインターネット上に紹介ページが存在しているに留まっており、いくらそのページが増えようが相当戦略立てて実行しない限り行動を起こさせるような威力を発生させることは難しい。


最近の消費行動パターンで言うAISASで言えば、ブログにいくら記事が書かれようが、その殆どがはじめのA(Atention)止まりであって行動(Action)にまでは至らず、単純なインプレッションとしての数獲得に留まってしまっている。


くちコミとは最後のShare(情報を分け合う)の行為まで言って初めて、次のA?Iにつながるサイクルが生まれることだ。


重複するが、これは原始人の時代から続いているものだ。


では、ブログのくちコミロジックとは何なのか?
最終的には対価としてお金を受け取る以上、顧客満足に行き着くのだと思うが、現代の文明という切り口から発想し、仕組みを構築することは可能だ。


如何に原始人の時代から続いている欲求を環境として構築していくか。
その一つが如何に現在の消費行動に逆らわず環境を効率化していくかにヒントが隠されている。


実はその一つが自分の手の内にあるような気がする。
この続きは講演の時に話したいと思うが、仮説が間違っていなければ有用な手法として市場に受け入れられるのではないかと思っている。



comment